2026年09月
「「こども基本法」と「まな保育園」」
「こどもまんなか社会」「こどもの最善の利益」「独身税」「こども誰でも通園」等の言葉は最近よく聞かれます
これらは、『少子化が進み、子育て環境も核家族や共働きの家庭が増え、地域での繋がりも希薄になり、子育てはそれまで主に家庭で、家族で担っていましたが、これから子育ては、社会全体で支えて子どもを育てていきましょう』との考えから2022年に「こども基本法」「こども家庭庁設置法」が成立し、翌年2023年施行、発足しました。
「こども基本法」は、1989年国連で「児童の権利に関する条約」(こどもの権利条約)が採択され、日本は5年後の1994年に批准し、こどもの権利を保障し、こどもに関する政策を社会全体で進めていくための基本となる法律です。そして「こども家庭庁」は、「こども基本法」を具体的に進めていく国の機関と考えるとわかりやすいと思います。
こども基本法の基本理念は
① すべてのこどもを一人の人間として尊重する ② 愛され、守られ、健やかに育つ権利を保障する ③ こどもが「意見を言う機会」を保障する ④ こどもの意見を尊重し、「最善の利益」を優先する ⑤ 家庭を基本としながら、家庭を支援する ⑥ 子育てを「喜び」と感じられる社会をつくる とあります。
これらは改めてまな保育園の保育方針を変えなくてはならないことではなく、今まで言葉こそ違いますが保育園は子どもたち、保護者の方々と一緒にこうしたことを大切に現在まで保育、子育てをしてきました。
子どもの「主体性」「自己主張」を大切にしてきました。「主体性」や「自己主張」は「わがまま」とはせず、「一人の人間として尊重する」ことが常に根底にあり、保育をしています。
何年か前に「子どもの主体性を育てる」と保育所保育指針にも示されるようになった頃、子どものやりたい放題?!とも思われるような保育を見聞きしたことがあります。
以前私が勤めていた園でのことです。4歳児が、朝の集いの時にずっとブランコに乗ってお部屋に入ってこない子を呼びに行った友だちが、自分もブランコに乗りたくていつの間にかブランコに乗っていました。それを見た別の友だちが「呼びに行った〇ちゃん、ブランコ乗ってるよ」と私に言いに来ました。私は「あなたもブランコ乗りたいの?」と聞くと、困ったように「今は朝の集いだからお部屋にいるよ」と答えたので、私はその子の本当の気持ちを知りたくて「もし、ブランコに乗りたかったら乗ってきていいよ」と私が言うと「ううん、僕は集まりの方がいいからお部屋にいる」と言って席に着いたのです。私は外でブランコをしている子どもたちに「お部屋で朝の集いをしているから終わったらお部屋にいらっしゃいね」と言って朝の集いを進めていったのです。その時もう一人の保育士が「先生、一人を許すと他の子も同じようにブランコに乗りたくなってしまうのではなですか?」と言ったのです。
保育園は集団での保育です。しかし子どもたちの主体性を育てていくには、はやり「自分で判断して決める」ことがまずなくてはいけません。主体性は「自分はどうしたいのか?」と考えられることが必要です。そのためにはやはり、乳児期(0歳から3歳)に大人から「自分は愛され、守られ大切にされている」と言う安心感が積み重なって「自分でやってみたい」「自分で考えてみよう」と言う気持ち(主体性)が育っていくのだと思います。
主体性は幼児(3歳~5歳)になって育つものではありません。
子どもは自分の権利を自分だけで守ることはできません。だからこそ大人は子どもを守る権利があります。
大人が、子どもが安心して生活できる環境をつくることや、子どもの言葉にならない思いに耳を傾けること。そして子どもがその子らしく成長していけるように支えること。それらは「子どもの主体性を尊重する」ことと「大人が責任を持って子どもを守る」ことが一緒にあることが大切だと思います
そうした乳児期から就学前までの子どもの発達と大人の関わりをわかりやすく「こども家庭庁」から「はじめの100か月の育ちのビジョン」として示されています。
そこには乳幼児期がいかに子どもの成長発達において大切かが示されています。一度、覗いてみてください
