一般社団法人Mana まな保育園

園長コラム

2026年05月

「主体性は環境でかわる?!」

昨年度よりまな保育園では「居場所Mana(子ども食堂)」に取り組んでいます。

昨年度は子ども食堂をベースにした地域の方々を対象にした居場所Manaを2回、小中学校の長期休みに学童を対象にした学童保育Manaランチを夏休みに6回、春休みに4回行いました。

学童保育Manaランチの利用者は多くても10名以下として春休みは概ね5名から8名の利用で多い日は8名でした。今回も在園児たちの交流の時間ももうけて、できるだけ子どもたちの判断で一日の時間を過ごすようにしました。

朝、学童の子どもたちが、在園児が遊ぶ部屋に「おはよう」と入ってくると、在園児たちはすぐに学童の子らのそばに行き嬉しそうに関わっている子、そばに行くことはためらってはいますが、ずっと学童の子らの動きを追ってチャンスがあれば関わりたい様子の子、あまり関心を示さずマイペースで遊んでいる子など様々ですが、少なからずこうして学童の子らが一緒に居ることで雰囲気はいつもと違うのが伝わってきます。

在園児と保育士との遊びが、在園児と学童との遊びにかわり、在園児たちも保育士との遊びとは違って、何て言ったらいいのでしょうか、「同じ仲間」という、子どもの世界での遊びとなり、保育士と遊ぶとはまた違った子ども同士で楽しく遊んでいる雰囲気なのです。異年齢で年齢差もある中での遊びなのでこちらも安心して見ていられます。

そして、一旦学童さんたちは生活の場となる「ポッポの家」(保育園南側アパート)に荷物を置きに行く時は、在園児は後追いして「自分も一緒に行く!」と置いて行かれて大泣きしている子もあり、そして学童さんは自分を求めて泣いている在園児に対して「この子たち(在園児)は自分を求めて泣いている、自分を必要としている」と感じたようでした。

そしてポッポの家にいても、在園児のいるところに行って遊びたいという気持ちが「保育園に行っていい?」と学童担当の保育士に聞いて来ることも何回もあったようです。そうしたこともあり在園児との交流(遊び)を希望する学童さんと一緒に散歩にも出かけました。保育士が意図とする活動ではなく、あくまでも学童さんの気持ちに(主体的に)沿った活動です。散歩を希望しない学童さんは、昼食の準備の手伝いや学習、読書などそれぞれに過ごしていました。

先日の見付遠州大名行列(4月18日)には、保育園は、くじ引きやゲーム、ヨーヨーなど子どもたちが楽しめる店を出店しました。春休の学童保育Manaランチに参加した子どもたちに、保育園の前で見付大祭りにお店を出すことを伝え「よかったら、当日お手伝いをして欲しい」と口頭で伝えました。

そして当日は、数名の学童さんたちがお手伝いに来てくれました。開店準備の前にお手伝いに来てくれたSさん(中学1年生)。開店中は不在(学校行事に参加)でも閉店の片付けの時も手伝に来てくれました。またさんMさん(小学4年生)、開店中は投げたお手玉を回収する仕事をずっと手伝ってくれました。そしてS君(小学6年生)は野球の試合が終わってすぐ駆けつけてくれ、くじ引きを担当してくれました。くじ引きの景品に自分が今まで色々なくじ引きで獲得した消しゴムがたくさんあるからと言って❛おまけ❜と称して提供してくれ、くじ引きコーナーで、職員に変わって真剣に、そして緊張しながら接客をしてくれました。

後日S君の保護者から「野球クラブで新しく入部した小さい子の面倒をまな保育園で小さい子とかかわった経験があったからか誰よりも早くそばにいって色々教えている姿をみて、今までに見たことのない我が子の姿を見ました」と報告してくれました。

居場所としての学童との関りから、私は「こんなにも子どもたちは主体的になれるのだ」と思ったのです。今回の学童の居場所利用の子どもたちは地域の学童保育を利用している子たちもいます。そこでの彼らの話からは、主体的に生活するというよりも、集団の中で流されているようにうかがい知ることができました。同じ子どもでもおかれた環境によってこんなにも違うものかと思ったのです。環境が変われば、誰もが「主体的」になれるようにも思いました。

ページ先頭へ