2025年05月
「まな保育園は二刀流」
ゴールデンウィークが終わりふと空を見上げると真っ青な空に新緑がきれいに生えていました。
やっと自分の気持ちの中では新たな年度がスタートしたという実感がわいてきました。今年度はいつもと違いました。
「のっぽ保育園」から「まな保育園」と切り替わりそれに伴う諸々の手続き等々が今までに経験のしたことのない多くのことがこの年齢にして初体験?!だったのです。
細かなことは、残しながらも職員はじめ多くの方々のご支援、ご協力を得て新年度が歩み始めました。感謝です。
そして改めて「まな保育園」がこれからどのように歩んでいくのかと考えた時、「今までののっぽ保育園とは何も変わらない」とは言え、保育園の原点はまず児童福祉法に則った施設であること、そして子どもの成長に伴っての「保育・教育」を行う所であることをまず初心に帰って、改めて今まで積み上げたものを土台にして、まな保育園のこれからの保育、教育を考えてみたいと思っています。
そして保育園はもう一つに“子育て支援”という役割があります。“子育て支援“という言葉は1989年の「1.53ショック」から言われ、私の記憶が正しければこの頃に初めて“子育て支援”と言うこの言葉が使われたように思います。
児童福祉法は戦後(1947年)に公布された日本のすべての子どもたちが心身ともに豊かに育つことを保障するためのものとして存在しています。勿論その中にその中には保育園の役割が書かれています。
そして児童福祉法と同様にもう一つ、子どもたちの人権を尊重し幸福をはかるための大人たちが守るべき事項が書かれた『児童憲章』があることをご存知でしょうか?(別紙参照)
これは法的な効力はありませんが、児童福祉や児童に対する正しい観念の確立のためにも是非とも我々保育者や保護者の方には知ってほしいと思います。
そして児童福祉法に「子育て支援」が2000年に改正され明記されたことで、保育園は子どもの為の施設であると同時に、保護者の為(子育て支援)の施設でもあるのです。保育園は[子どもの保育、教育]と[保護者の子育て支援]の二刀流になったのです。(※児童福祉法では保育園の入園条件は、保護者の就労等で保育を必要とする児童とありますので当然と言えば当然ですが・・)
日本では30余年以上にわたり、少子化対策として子育て支援の為の対策が多くの費用を使って施されました。が未だに日本の少子化は止まりません。そこには色々な理由が挙げられますが、改めて考えてみると「少子化対策=子育て支援」は大人社会の為の対策であり、本来のすべての子どもたちが心身共に豊かに育つことを保障するものであったかどうか一度立ち止まって考え直す必要はないでしょうか?
勿論、今の日本の社会において社会全体で子育てを支援していくことは当然のことです。その為にはどこから何をどのように行うのか、今一度立ち止まり今までの子育て支援対策を見直す時期に来ているようにも思います。
“子どもを真ん中”と考えればもう少し、違う支援もあるようにも思います。
「子育て支援」は「子育て手抜き支援」ではあってはならないはずです。現代の日本社会では、子どもを産み育てることは大変ハードルが高く、いつまでたってもこれでは少子化は続くようにも思います。
これからの「まな保育園」は、子どもたちが心身共に豊かに成長するための専門集団として
保育、教育を行い、そして「子どもを真ん中に置いての子育て支援」ができる二刀流で保育園
としての役割を果たしていくことを目指していきたいと思います。
