一般社団法人Mana まな保育園

園長コラム

2025年04月

「入園、進級おめでとうございます。『保育士の働き方改革』」

園長 内藤かず子

24年度の2歳児9名、浜松に転園した1歳児1名を送り出し、4月1日より新しい0歳児2名、1歳児5名(5月1名入園予定)、2歳児2名を迎え25年度がスタートしました。
今年度は園名も法人も変わりましたが、職員体制は何にも変わることなく25年度がスタートできましたことは大変うれしく職員一同、新たな気持ちで取り組んで参りますので、どうそよろしくお願い申し上げます。

今、保育士不足で全国的に多くの園が困っていることがSNSや報道番組で取り上げられています。
最近では「家庭保育の協力を!」とお迎えの時間を早くするよう保護者にお願いし、保育士の業務の負担を少しでも少なくするといったやり方で、保育士の離職を防ぐといったニュースも目にしました。
ここまでくると、これから保育園はどうなっていくのだろうと考えてしまいます。
保育士資格を取得し、保育の仕事を選んでみたけれども「こんなはずではなかった」と辞めて別の仕事に就く保育士も多いと聞きます。
何故でしょうか??賃金の低さ、労働条件の厳しさ、保育需要が多様化し、それに伴った保育士が不足、また保育士は社会的な認知度が低く、専門職より託児的な仕事と一般的に捉えられていることによる失望等々が挙げられます。

そのような社会的な背景もある中で、当園の職員はどのように考えているのか、これからここで働く保育士として、どのようなことを望み、働きやすい職場(働き方改革)を具体的に進めていくにはどうするのがよいのかと4月5日(土)に職員の園内研修を行いました。

職員の層は20代1名、3代2名、40代5名、50代3名、60代3名、70代2名です。計16名の保育士で「30代の保育士で就学前の子どもがいて、子どもが夜せき込み、朝発熱した。仕事は当日行事があり、自分はその行事の責任者である。」といった想定のもと「あなたならどうする?」でグループワークをしました。
20代、30代の職員は迷うことなく「職場に連絡し休みます」。しかし70代、60代の職員は「行事の責任者であれば、職場も困るし自分としては責任を果たしたいから、実家の母親に頼むか、子どもをみてくれる人を何とか探して出勤することをまず考える」でした。

私も70代ですから、自分が保育士で、担任として仕事をしていた時は、園の行事の時は休むことよりも、まず子どもの面倒を見てくれる人を探しました。当然、夫に病気の子どもを頼むことなど当時は考えてもみなかったのです。(笑)
長女の小学校入学式には、保育園も新入園児を迎え、とても休みをとれる状態ではありませんでしたから、私は出勤し入学式には出席できませんでした。

この研修ではっきり分かったことは、我々世代の働き方は、現代社会には通用しないということです。我々の世代の働き方が正しいということではなく、やはりそれぞれが育った社会環境があり、そこをお互いにまず理解しないといけないということに気づかされました。そこがあって、お互いの考えを出し合い、何が正しく、何が悪いということではなく「この職場で保育士としての責任を果たしながら、働きやすい職場にするにはどうすればいいのかな・・・?」
結論はどのグループも「お互いが信頼し合える関係を創る」。そのためには「日々、責任のある仕事をきちんとする」、「報告、連絡、相談をきめ細かく行う」、「先輩たちの働き方があって今の社会環境(働き方改革)があることがわかった」等々が出されました。

年度初めの園内研修でした。まな保育園が保育士として誰もが責任を果たし、働きやすい職場になりますように・・・。

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